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Posted by だてBLOG運営事務局 at

2018年11月07日

「ここは、やはり、大津撤退の折の隆行殿を見習い、鋒

「ここは、やはり、大津撤退の折の隆行殿を見習い、鋒矢(ほうし)の陣で敵陣を切り裂き混乱させてはどうか。」このような調子で進む軍議が少し続くと、「総大将の意見もお聞かせ願いたい。」海外轉運と、矛先が隆行に向いてきた。隆行は、「ふむ。」と、一度座りなおして諸将を見ると、「此度の戦い、地形は山間の平野でおこなう。敵方、西園寺は、この土地に詳しい。」状況から説明し始めた。「それ故、それを逆手に取っては如何であろうか。」「逆手?」誰ともなく相槌が返ってくる。「うむ。まともにぶつかっても、勝算は十分あるが、出来る限り戦死者を出したくは無いからな。」その隆行の言葉に、諸将は困惑した表情を浮かべ始めると、「それは…、ここにいる皆も同じ想いですが…。」「具体的には、どのようにするおつもりでしょうか?」諸将は当然のように質問をした。。  


Posted by James Bond at 21:59Comments(0)Travel

2018年11月07日

この知らせに隆行は、(分かりやすいように歩

この知らせに隆行は、(分かりやすいように歩いて来て良かった。)内心、ほっとして、「敵の兵数は…?」と尋ねた。「およそ3000。敵方も兵力をかき集めたようです。歐洲集運(よし。ここまでは、思惑通り。)「分かった。ご苦労。引き続き、情報を探ってくれ。」「ははっ。」そう言って影が消えると、隆行は、軍議を開くために諸将を集めた。そして、諸将が陣幕に集まると、放っていた斥候が飛び込んでくる。「申し上げます!敵方、西園寺家が、三間の地に結集しております!その数、およそ1500!未だ数を増しております!!」斥候の報告は、侘茶屋の諜報部隊よりも少し精度の低い情報である。(重盛殿の手塩にかけた諜報部隊は本当に優秀だな…。)隆行は、そんな事を考えながら、「そうか。ご苦労。引き続き頼む。」と、言うと、軍議を開始させた。  


Posted by James Bond at 21:57Comments(0)Travel

2018年11月07日

入ってくる報告は軒並み敗戦の報告ばかりで、勝ち戦の

入ってくる報告は軒並み敗戦の報告ばかりで、勝ち戦の話は皆無であったのである。長宗我部方面の戦線は、連敗に次ぐ連敗で、兵の大半が死亡してしまい投降する兵もあとを絶たない。唯一、筆頭家老億嘉國際ある土居宗珊が、敗残兵をまとめあげて前線の城に篭(こも)り、長宗我部家の本隊を抑えてはいるが、既に、長宗我部の放った別働隊が苛烈な進撃で次々と一条家の城を落とし、この中村御所を攻撃中だったのである。攻めたはずが、痛烈なカウンターをもらった状態となり、攻めるどころか領土の防衛すらままならない状態で、主君一条兼定の生死すら不明な状況であった。また、西園寺家との戦線については、土居隆行率いる軍勢が、三間でおこなわれた初戦で西園寺家に惨敗を喫した上、逃げ延びられた者すらおらず、将と呼べる人物は皆戦死したという情報が入っていたのである。「この中村御所の防衛を任されていた守備兵も、もう殆ど生きておらぬらしい…。加久見左衛門様が城で戦っておるらしいが…いつまでもつものかのぅ…。」「じゃが、あの土居家に来た大友家のお姫様…。枝里姫様と言うたか?あのお方が戦える町民を率いて奮戦しておるというではないか。」「何を言う。所詮女子と寄せ集めの烏合の衆じゃ。しかも、その衆に正規のお侍さん方が助けられているようでは、一条もこれで終わりじゃ…。」この老人達の話どおり、現在、中村御所では、場外で迎え撃ち、惨敗した正規の守備兵達に替わり、隆行の妻である土居枝里が町民や女中を奮起させ、必死に城を守っている状態であったのである。この敗色濃厚な一条家の領民に、もはや希望を託せる所は、この枝里率いる一団しか無く、戦を知る退役軍人達にとっては勝機が全く見えない状態となっていた。  


Posted by James Bond at 21:45Comments(0)