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Posted by だてBLOG運営事務局 at

2018年08月01日

「脈なんか、見てただけの俺にはわかんねーよ!!」

「脈なんか、見てただけの俺にはわかんねーよ!!」「あぁ!!んだコラ!!!ワーワー喚いて、女みてえに騒いでんじゃねーよ!!」「誰が女だこの野郎!!」まさしく売り言葉に買い言葉。隼人隼人が隆行に掴みかかった。「やめろ。」すかさずGが二人の間に割って入る。「さっきの奴らにムカついとるのは全員一緒だ。」Gのその言葉に隼人は手を引っ込めると、隼人と隆行はバツの悪そうな顔をして俯いた。落ち着いた二人を見てGが言葉を続ける。「…それよりココは早く離れるべきだろう。」(…たしかに…)隼人も隆行も、冷静さを失っていたが、たしかにGの言うとおりである。先程の騎馬武者が人数を引き連れ戻って来る確率が非常に高い。三人の今までの経験が物語っていた。「そうだな。悪かった。隆行。」「いや、俺も悪かった。たっつんは俺が背負って行こう。隼人、手を貸してくれ。」隆行が、たっつんの足元に移動し、屈んだ。その時、Gが手を翳しながら「待て!」二人の動きを制止させ、耳を済ますと「…もう遅い」再び馬蹄の音が聞こえてきた。  


Posted by James Bond at 23:08Comments(0)

2018年08月01日

  閑散としたギルドの受付、静まり

  閑散としたギルドの受付、静まり返った訓練場。元マスターが十年ほどの記憶を失ってしまった、世界最大ギルド“月の光”は、これまで見たことがないほど静寂に包まれていた。ほど静寂×××××××××××××「………………」 戦争を四日後に控えたサキカは、自室のベッドに横になって、身を休めていた。 学園襲撃事件から、十数時間が経過している。体力も魔力も消耗しきったサキカは、同じ帝である光帝に支えられ、ギルド"月の光"へと戻った。すぐに彼女の手によって自室まで連れていかれ、最後の気力を振り絞って自力で着替えベッドに倒れこみ、──そして今に至る。 ベッドに倒れこんだ途端、サキカは意識をうしなったのだろう。あれから長い時間が経過してことには、カーテンの隙間から覗く燦々と地を照らす太陽の姿を見て気が付いた。 本来ならば、寝ている場合ではないはずだ。しかし、起き上がろうとしたサキカを襲ったのは、強烈な眩暈。増血剤を飲んで渋々横になったが、原因は魔力の使い過ぎであろうか。 とはいえ、今のサキカは魔力を封印していない。……そう、全く。 魔力を消耗しているとはいえ、そろそろ封印するか結界を張るかしなければ、ギルド内だけではなくギルドの外にいる者にまで悪影響を及ぼしてしまうであろう。しかしながら、今魔力を十分の一にする封印を施しても、今の魔力量の十分の一になるだけである。それでも施さないわけにはいかないが。「××××××××××……」 自分で発音しながらも聞き取れないその音は、古代語。長い詠唱を唱え、魔力を十分の一にまで封印すると、サキカはゆっくりと立ち上がった。.  


Posted by James Bond at 02:16Comments(0)